昇華転写の魅力

のれんの知識「昇華プリント」というものは、正確に言うと「昇華転写プリント」とあらわされ
英語に訳すと「Sublimation Printing」と綴ることができる生地の染色方法のひとつです。

転写プリント

その特徴は、ポリエステル繊維が印刷対象であっても直接転写で印刷したい内容を
染め上げることができるので、もち米を使った海苔で染める箇所と染めない箇所を
分けて文字や模様を描く一般的な本染を用いたプリントと違い、生地の上に
インクが乗った印象を与えることがありません。

なお、その際の描き方としては一般的に大型プリンターを駆使するのが一般的です。
その際には専用転写紙に分散染色の水性インクを吹き付けて出力するという作業を行うことになります。

そして出力した用紙に生地を重ね、プレス機にかけて圧力を約200度で約1分間を賭けます。
これにより、ポリエステル繊維の分子構造の中に染色が浸透し冷えることで
染料が閉じ込められることで所望のプリントを実現しています。

そんな「昇華プリント」は、生地がそのまま染まる感じの風合いで染色を行うことができる点がその最大の魅力です。

染色の特徴

それゆえに、素材の通気性をそのまま活かした印刷を行うことができます。
その際には、機能性素材の魅力である風合いを一切損ねることなく
希望のプリントを行うことができる点も大きな魅力と言えるでしょう。

機械的ではないその仕上がりは特に看板に近いイメージでのれんをデザインしたいときなどにおすすめです。